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「双眼鏡を覗いてみたら」~彦島導灯~(シリーズ⑩)
投稿:2014.03.30
「双眼鏡を覗いてみたら」~彦島導灯~(シリーズ⑩)
巌流島の方向に、茂る木々を背にした二つの白い塔から発せられるオレンジ色の光が目を引く。彦島導灯である。船舶が周防灘(瀬戸内海側)から関門海峡に入ってくる時、最初の指針は関門橋の近くにある下関導灯である。そして次にこの彦島導灯を目印にして進むことになる。船はこれらの陸地に設置された導灯の前灯と後灯のオレンジ色の光が一直線に重なるよう進路をとりながら関門海峡の中に入って来る。一方、響灘(日本海側)から入る場合は北九州市の大瀬戸にある3つの導灯に導かれる。
関門海峡はS字型に湾曲し、その幅も狭く、潮の流れが速い時には毎時10ノットにも達するところもあり、航行する船にとっては難所である。このため海岸部には導灯のほか、灯台、潮流信号所そして船舶への航行情報提供と航行管制を行う関門海峡海上交通センター等が、また海上には多くの灯浮標が設置され、航行の安全対策が施されている。
船は右側通行。潮の流れに逆らって、また潮の流れに乗って色々な船が連なって行き交う様子は見飽きることがない。この海峡の通過船は1日に約550隻。あなたもタワーに来て、スマホ片手に関門海峡海上交通センターの大型船等入港予定情報をキャッチしながら、どんな船が通るのか探してみませんか。